2019-05-22
東京商工会議所:2023年3月発行
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株式会社ルーフィ
《配送サービス、ネットスーパーの企画・運営・管理》
|所在地 :東京都中央区日本橋三丁目八番三号
|代表者 :渡辺泰章(代表取締役社長)
|資本金 :500万円
|従業員数:30名
|設立年 :1996年
「あったらいいな」をビジョンに掲げ、ITによる物流革新を実現
株式会社ルーフィは、会社のビジョンでもある「あったらいいな」を追求することにこだわる。これまでもBtoBの配送サービスを提供してきたが、新たに日本航空株式会社と提携し、空陸一貫型物流システム「ハコJET(ハコジェット)」を2020年12月よりスタートした。保冷輸送の課題を解決するためドライアイスメーカーとも協業することで、地域の生産者や製造会社へ商品の鮮度を維持したまま「スピード輸送」を実現した。遠距離でも圧倒的なスピード感をもって超長距離の当日配送を可能としたことで、他社との差別化を図る。また、冷凍・冷蔵・常温の全温度帯に対応できることも国内初の取組だ。
コロナ禍では個人宅配にも力を入れ、BtoB配送にとどまらないサービスを展開
BtoC事業としては、来店型の宅配サービスの事業展開をしていたが、コロナ禍でネットショッピングの需要がふえたことを背景にネットスーパーECモールサイト「御用聞きモール『マルクト』」を構築した。近所のスーパー、薬局、地域のパン屋さんやお惣菜屋さんの商品をまとめて購入し、一括で受け取ることができる、まさに地域密着の「仮想商店街」である。出店する加盟店も品揃えや配送コストなどシェアできるのが強みだ。
近所のお店の商品を購入できる安心感は、地域住民とお店との信頼関係の構築やお店同士の連携強化にもつながり、地域全体の活性化に導いている。
「待ち」の姿勢から、サービスを新たに提供するスタイルへ
「私達は単に輸送するだけでなく、『運ぶ』ための仕組みを提供しています」と執行役員B2B営業部長の池田さんは語る。
お客様からの注文、指示どおりに荷物を輸送するだけでなく、「ハコJET」や「マルクト」といったサービスで分かる通り、同社は輸送に加えて「安心・早さ・便利」という新たな価値を提供している。常に世の中のニーズをくみ取り、既存の事業に付加価値を提供するという前向きな姿勢が同社を発展させてきた。